【百合ブログ】百合Edge R&D 

人間無骨のブログ。百合のレビューをする。 Twitter:@ZephyrMusician

百合アンソロへの追憶「dolce」編-君が見たすべての百合

まだ「つぼみ」が続刊を続けていた2010年代初頭。

エンターブレインからも百合アンソロが刊行されていたのはご存じだろうか。

 

その名は「dolce」!

 

百合アンソロジー dolce (マジキューコミックス)

百合アンソロジー dolce (マジキューコミックス)

 

 

百合アンソロジー dolce due (マジキューコミックス)
 

 

エンターブレインから2012~2013年に発刊されていた百合アンソロだ!

2012年~2013年といえば、

ガールズ&パンツァー
・屋上の百合霊さん
戦姫絶唱シンフォギア(無印)
咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A
ゆるゆり(二期)
ビビッドレッドオペレーション
ラブライブ!のアニメ放送
・「γ-ガンマ-」がジャンプSQで連載開始
・「デストロ246」がサンデーGOで連載開始
・「悪魔のリドル」(漫画版)がニュータイプで連載開始

などなど今でも知られている百合作品が多く生まれていた。

この頃にアセンションした人もいるんじゃないかな?

プリキュア「なおれい」「みゆれい」「NISSANコンビ」のスマイルプリキュア

「レジマナ」「マナりつ」「まこりつ」のドキドキ!プリキュアが放送されていた。

とても充実しているね!

 

つぼみが「停止」し、かの雨傘氏による「百合な日々」*1

も更新が続いていた。そういう時代だ。

 

五年前というのはなんとも微妙な長さの期間だね、

古くはないが新しくもないという感じがしないかな? スタンではなくモダンぐらいの塩梅だ。


ガールズ&パンツァーは当時から注目されていたが、今ほどの発展を見せていない。

ラブライブ!はμ'sの物語で、だれも沼津のことなんて気にしてなかった。
屋上の百合霊さんが(おそらく)フルボイスになることも、

シンフォギアが四期まで続くことも、

悪魔のリドルが絶妙なアニメになることも、

ガンマで作者直々にレズセックスが投稿されることもまだ誰も知らなかった。

 

五年前の時点で未来に様々な布石はうたれていたんだ。

さて現在にdolceはなにを残しただろうか。

dolceは同社から刊行されていた百合缶シリーズを引き継ぐような形で生まれた。
この百合缶、申し訳ないけれど私の手元にはない。どうにも評判がよろしくなくて、手が出なかったんだね。

他のレビューを見るかぎりdolceはその反省点を生かしたようで、実際にdolceは百合アンソロとしてかなりしっかりした作りになっている。


 表紙やイラストには

「なもり」先生

小梅けいと」先生

ひびき玲音」先生

とかなり有名どころを起用!

 掲載作家の中には後々に百合姫で連載を始める「ぴかち」先生

まどほむ本で有名な「たまつー」先生

当時つぼみで吸血鬼百合である「ベツキス」を連載していた「百合原明」先生!
と、まぁかなり充実したラインナップだった。
山奥の小学校を舞台にトイレの花子さんやあかなめが登場する百合あやかしコメディな「放課後トイレ妖奇譚」*2
占い師に依存し、そのアドバイスに盲目的に従う女性があまりにも残酷な決断を下す「夢見るシザンサス」*3
妹のためにバンドを捨てた憧れのお姉さんを巡る三角関係「花の散るまで」*4

 そういう、面白い作品も多かったように感じる。ただ、このアンソロの方向性を語るというのはとても難しい。dolceは結局のところ二巻しか刊行されていないからだ。買う価値はあると思うんだけど、やっぱり短命に終わったのは残念でならないね……
 

 なぜそんな短命だったのだろう? 百合缶の失敗を引きずったのか、あるいは元より長期的に刊行する予定はなかったのか?憶測しかできないけれど、残念でならない。

つぼみが停止した直後だっただけに、その後がまを狙うことも十分可能だったはずだ。個人的な意見ではあるけれどdolceはひらり、よりもつぼみにカラーが近いアンソロだった。女の子同士の淡い恋愛感情を描く~といったような堅実な作品が中心になっていたからね。

つぼみが停止したことも考えれば、そうした保守的な方向性は2012年の段階でそろそろ難しくなってきていたのかもしれない。結局別の方針をとったひらり、も2014年には眠りにつく運命だったけれど……。
 
 
 
 少々暗い話になってしまったけれど、この時期は色々と百合アンソロには厳しい時代だったように思うね!

2014年は少年画報社の「メバエ」、幻冬舎の「ユリボン」もあったけれど、結局永らえることはできなかった。

 元気だったのはレズセックス本であるところの彩百合シリーズぐらいだったのだけど、それもいよいよ2017年に活動が終わったというニュースが流れている。

確定ではないけれど、事実続刊の報せはなく、おそらく次は絶望的だろう。

 

 しかしながら、dolceやつぼみを見て百合をもっと好きになった人はきっといると思うし、そうした需要がまだこの2017年にも生きていると感じる。

百合アンソロのミームは受け継がれているんだ。

 当時学生だった人も今は社会人ということも多いわけで、大人同士の百合が共感、興味を呼びやすくなったのか社会人百合もイベント開催が決まっている!

 

 

 さらに半同人百合アンソロ「ガレット」や最強最大の布陣で迫る角川の「エクレア」はとても頼もしい存在だ!
 古参にして唯一の生き残りである百合姫も方向転換を絡めつつ新しい百合を探っている。最近だとtMnR先生の「たとえとどかぬ糸だとしても」が注目されているね! 兄嫁に恋してしまうというあまりにも困難な立場からのスタートはどこに着地するのだろう?
 さらに成年誌コミックExEでも全年齢百合漫画企画「Girls X Garden」がすでに始動している!
 
 2010年初頭のような百合アンソロの隆盛に期待だ!!

たとえとどかぬ糸だとしても: 1 (百合姫コミックス)
 

 

*1:百合な日々

*2:作者はベンジャミン先生、明らかに続きある終わり方をしているけどdolceが無くなったから……

*3:作者の百合原明先生は今BL方面で活動してるみたいだね

*4:ナヲコ先生はどうしているのか全然分からないよ……復活してほしいね……