このレズセックスがすごい!!2018
今年も百合的なビッグニュースがいっぱいあったね!
のぞみぞが爆発的に認知されたエモの極限『リズと青い鳥』
良質なストーリーと児童文学の潜在能力をありありと見せつけた『若おかみは小学生!』*1
非常に繊細な表現で映像を楽しめる、やがて君になるのアニメ化
新たなる時代の幕開けを告げる『SFマガジンの百合特集』
ほかにも色々なニュースがあって、どれも語り尽くせないものだけれど、このブログでしかやれないことをやりたい!
そういうわけで、今回は今年発表されたレズセックスの中で特に素晴らしかったものをベスト3まで紹介したい
平成最後にして最高のレズセックスをご覧に入れよう!
今回の選定基準は
・オリジナルのもの
・2018年に発表されたもの
としているぞ!二次創作まで含めると紹介しきれないからね!
一部のものは成年向けではないがレズセックスとしてカウントしてるぞ!これは私の判断によるものだ!
第三位
FLOWERCHILD『イブのおくすり』
――少年画報社はメバエを復活させろ
7月10日(火)発売のヤングコミック@young_comicに「イブのおくすり」5話が掲載されることになりました。詳しくはサンプル画像内に少し解説を書きましたので作品のことよく知らんという方は参考にしてください、よろしくお願いします! pic.twitter.com/IIpOhfjf6Y
— FLOWERCHILD (@flowerchildueda) July 9, 2018
かつて唐突に消息を絶った百合アンソロ『メバエ』。
『つぼみ』『ひらり、』の系譜もいよいよ途絶えたかと思われていたが、近年また動きが見えている。
あらた伊里先生がまた連載を始めたこと、そしてイブのおくすりの復活だ。
少年画報社はまた百合を推しつつあるのかもしれない。百合にたいして理解のある編集者がいれば、一気に独自の百合を開花させうると思う。期待しているぞ!!!
さて、イブのおくすりは元々メバエで連載されていたもので、先生×生徒モノの、ほんのりいやらしいおねロリ漫画だった。
今回、雑誌を変えつつ掲載されたイブのおくすりはかなりエロ漫画寄りになっている。雑誌がそういう感じだしね!
今回はとくにヤングコミック8月号に掲載された5錠目のエピソードを紹介しよう!
おおまかなストーリーとしては、テニス部の少女は、たまたま夜の部室に戻ったことで、片思いしていた部活の先輩がコーチと肉体関係であることを知ってしまう。そしてコーチにそそのかされ、彼女もまた共犯者となって先輩を苛む側に……といった感じだ。
エロ漫画だからある意味当然なんだけど、大変エロ漫画的なストーリーとは言えないだろうか?
憧れの先輩が実は……ってヤツだね。ただ、登場人物が全員女性になっても何の問題もなくストーリーは成立しているし、男性向けのヘテロエロ漫画のフォーマットは百合でも機能しうるというのを示す、重要な作品だと思うんだ。
憧れの先輩が他人と肉体関係にあった、というのは一種のNTRだけど、そうした作品は感情のやり取りが激しいので百合との親和性が高い。
つまり2019年はNTR百合が流行るよ!!!
他の女に抱かれる女!!!それを知ってしまう女!!!!女三人で百合NTR!!!
これからは姦を百合NTRとルビ振る時代さ!
気持ち悪いとか失恋とか、そういう負の感情と性欲がミックスされたドロドロギトギトとした性行為は非常に陰惨で昂揚できるね。単行本化されるかどうかは不明で、掲載誌がバラバラだから入手が難しいというハードルはあるけど、苦労する価値は保証するよ。
第2位
syou「百合の蕾が咲く頃に」
――This is 百合えっち
https://www.amazon.co.jp/dp/B07JKSC7HR/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
この作品は百合が大好きな人が描いた百合えっち漫画だ。そりゃあ、あるゆる創作者は百合が大好きで、だからこそ表現しているわけだけれど、この漫画ほど純粋に百合である作品はそう多くはないだろう。
syou先生は元々かなり昔からpixivなどで百合絵を投稿していた方*2で、今回晴れて商業デビューと相成った。
長年百合を専門にしてきただけあって、この単行本は全編からあまさず百合を摂取できる。
百合はとにかく、女性同士の感情のやり取りがメインとなるジャンルで、性行為でもお互いを想う気持ちをみなぎらせたものだけが強いレズセックスになる。この作品はそこが完璧だ。
「百合の蕾が咲く頃に」は色々なカップルが登場するけれど、だれもがお互いのパートナーを愛し、慈しみ、幸せにしたいという気持ちで溢れている。
事後に甘く戯れる描写も多くて、幸せな百合えっちをキメる多幸感がヤバイんだ。
エロ漫画的ともいえる派手な体位や性器描写があっても、百合の空気感は些かも損なわれていない。
えっち描写と百合描写の奇跡的融合がここにはある。
そしてなにより、後書きが大変な名文となっている。その一部を引用しよう。
百合が好きな人は多くの場合。本当に百合が大好きな人です。
百合がちょっとだけ好きとか、わりと好き、まあまあ好き、みたいな人はあまり見かけません。
そういうところが百合というジャンルを取り巻く良さの一つだと思います。
だからこそ、百合作品を作りたいという私たちの気持ちもまた、強く、大きくなるのです。
どうだろうか、君も百合が大好きな人なんじゃないかな? それなら、この本は読むべきだろう。
第1位
あやね『つづれ織り』
――おねロリババアを讃えよ
個人的は最推しとなるレズセックスがこれ!
永遠娘vol.4に収録された作品で、年を取らないという特異体質を隠すために住まいを転々とするマーガレットと、彼女に懸想したまま22年の歳月をすごしてしまったエリザベスの物語だ。1950年代のNYが舞台ということで、キャロルを思い出すね!
永遠娘は老成した精神を持ちながら、その見た目は少女であるという「ロリババア」をテーマにした雑誌で、他の収録作品はすべてヘテロだ。
しかし、もし君がレズセックスを求めているのなら、この作品のためだけに買う価値があると断言しておこう。
これはエロ漫画だからページのほとんどは性行為に割かれているわけだけれど、短い描写の中でしっかりとお互いの心のやりとりが描写されているし、マーガレットは22年間捨てきれなかったエリザベスの恋心を、エリザベスは素性を隠すために定住できず、彷徨い歩いていたマーガレットの孤独を救っているんだ。
お互いに安らぎと癒やしを得ていることが濡れ場でもつよく伝わってきて最高に最高!
もちろん性描写もすばらしいもので、体格差を感じさせるような激しい体位や、マーガレットを思うあまり処女のままだったお姉さんを小さな女の子が思うさまに翻弄してしまうというシチュエーションも実にいい。
あやね先生はキスシーンが非常に官能的で、
ちゅーとか口づけとかじゃなくて粘膜接触って感じがする、えろい!!!
口淫の描写もかなりねっとりと描かれててやばい!!!
キスシーンのえろさだけで無限に昂揚できる!!!!!!!
さらにこのつづれ織りは続編も同人誌で発表されているので絶対に読んでほしい、ストーリーのつながりはゆるいので「永遠娘」を買うのに抵抗を感じるひとはまずこっちからキメてみるのもアリだろう。読み終わったころには永遠娘をポチっているだろうね。
他にも沢山のレズセックスがあるんだけど、ベスト3に絞るとこんな感じだ!
君は今年、理想とする百合に出逢えたかな?
来年もまた素晴らしい百合が我々をきっと待っている。
レズセックスは……どうかな、Lガールズが復活してくれたらな……
うちのメイドがウザすぎる!アニメ化決定!!!ーひらり、の伝説について
おねロリアニメの誕生だ!!
おねロリのレビューとか紹介とか-拡張パック(2018/01/16追記) - 【百合ブログ】百合Edge R&D
漫画は↑で紹介しているよ!!
正直、まだ幻と思っているというか、数あるおねロリの中でコレを攻めてくるか!って気持ちだ!!ガチロリコンの漫画だからね……。
うちメイ(勝手に略す)はひらり、出身のおねロリ漫画で、その後移籍して見事にアニメ化を勝ち取ったワケだ。ひらり、の漫画では「あさがおと加瀬さん。」もOVA上映が決まっている。ここにきてノリにノッてるぞ!!!ひらり、!!!!!
伝説の百合雑誌と言われるのもよく分かる……
【限定ムビチケ情報】アニメイト・ゲーマーズ・書泉限定ムビチケカードが4/14(土)より販売開始!特典は伝説の百合雑誌「ひらり、」の人気作家陣、<雨隠ギド・森島明子・袴田めら・今村陽子・森永みるく>が描く、イラストポストカード豪華5枚セットです。詳細はこちら→https://t.co/k94E5Dvenr pic.twitter.com/1iywm2NEdP
— 「あさがおと加瀬さん。」アニメ公式 / Kase-san Anime Official (@asagao_anime) 2018年4月9日
そう、伝説だ。ひらり、はすでに伝承の中の存在である。見たことはないけど凄いらしいねってワケ。
けっして、この表現が使われたことを責めるつもりはない。ひらり、の休刊は4年前だ。百合は好きだけど、ひらり、を読んだことがない人はいっぱいいると思う。
この直前にはつぼみも休刊している。つぼみが休刊したことでひらり、に流れた人も多かったんじゃないかな? 私もそうだった……。
以来、百合アンソロはエクレアやガレットが登場しているものの、エクレアは不定期、ガレットは半同人出版であり、商業ベースの百合アンソロは今一歩足りていない。もちろん百合姫はあるけどね! 百合姫に加えて「ひらり、」「つぼみ」まであった時代があったのさ!! 百合展2018でも語られているように
――百合は今、薄氷の上に立っていると思います。相つぐ百合漫画のアニメ化、一般文芸誌での百合特集、出版界的には堂々と百合と銘打てるようになりました。本イベントで紹介している作品以外にも魅力的な百合作品は今なお増え続け、バリエーションも豊か。界隈の外からも「百合が来ている」と注目され、今とても百合がアツい。それでも危機を感じるのは、何事も盤石ではないからです。ブームはいつか去るし、他にも様々なアクシデントが起こり得る。
(「綾奈 ゆにこ」百合展2018HPより引用)
いつ、突然百合の供給が途絶えた!!!という事態になってもおかしくないんだ。
実際に私はそれを体験した。つぼみとひらり、メバエ。それから彩百合シリーズでね。
そうした事態を避けるには、つねに上質な作品が供給され、注目と需要が発生している状況こそ望ましいと私は考えている。
そして上質な作品が供給される環境というのは、様々な媒体と土壌によって育まれる。
同人では日々、二次創作でもオリジナルでも最高な百合が生まれている。
Twitterでバズった作家様が単行本を出す例も増えているし、ネット掲載から人気が出た作品もある。
アニメ、映画などの映像作品で百合の門をくぐる人もいるだろう。
あとは出版だけだ! 電子書籍にせよ、雑誌にせよ、商業ベースによる安定した百合供給は長期連載作品において欠かせない。メディアミックスに成功した作品というのはどれも連載作だ。もちろん、ネットでバズった話を膨らませて……というパターンもあるけれど、個人で人気が出るまで連載を続けるというのは大変な労力を要する。*1そればかりに頼っていては立ちゆかない。
ガレットは頑張っているのだから、商業も負けないでほしいね!
コンセプトを絞った百合アンソロなんかも得意分野だと思う。月末の社会人百合アンソロはとっても楽しみだ!おねロリ専門誌を出せ
うちのメイドがウザすぎる!に乗っていこうぜ、百合界!!
*1:イチトニブンノイチのたいやき先生なんかは本当に凄いと思うよ